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|| COLUMN ||

【第4回】ギターを録る!

いよいよお楽しみのギター録音です。w
ギタリストのオレはここの録音にはかなり拘ってます。www
 
ドラマーとか、ベーシストって、潔い人が多くて「1発で弾き切る!」人が多いんですよ。
だからドラムなんか準備に手間取る割に録音時間は短時間で済む事が多い。
ドラマーについては体力的な問題もあるので、1日に何十曲も録音することは出来ませんけど、ベーシストは、プレイの内容が決まってしまえば、トントン拍子に録音が進む場合が多い。
勿論、プロの現場ではそれなりに厳しい要件を要求されますけど、ビギナーの宅録ならそこまで厳密なプレイを要求しなくとも、デモ音源位は作れますので…。
で、ギタリストなんですが、これが…ナルシストが多くて、自分が納得するまで何時間でも時間を費やしてずーっとヘッドホンしたまま黙々と弾いてるって人が多い。www
心当たりある人も少なくないと思うんですが…。
オレもどちらかと言えばそっち系ですので…。w
しかも、ギターは1人で何本も重ねることが多いので、ベーシストの何倍も時間がかかります。
 
なので、先ず録音計画を立てます。
どんなトラックが幾つ必要なのか。
これを予め決めておかないと、録音してる最中にドンドンアイディアが膨らんで、アレもこれも録音しようとして、結局収集がつかなくなってレコーディング作業自体が頓挫するというハメになります。
実際其の昔、オレはこの頓挫を味わったことが有ります。w
 
当時は、宅録などまだ難しい時代で、レコスタ借りて普通にアナログ録音をしてたんですが、ギターとボーカルの録音段階で、「もっとこういうプレイが欲しい。」とか、「こんな音出せないか?」とか、他のメンバーも含めて皆で録音中にごちゃごちゃ始まったわけです。w
エンジニアの人も優しい人で、我々の言うことは全部試してくれたんですが、結局どれを採用するか、どんなアレンジにするかで、メンバー間で揉めに揉めて結局レコーディングは中止。
バンドは解散。
スタジオ料金の請求書だけが残ったという散々な場面を経験してます。www
 
宅録ではスタジオの請求書は届かないでしょうけど、ココである程度決めておかないと、終わらなく成るし、最悪の終わり方をすることも有りますので、予め決めておきましょう。
バッキングトラックが何本必要か?ギターソロはハモリなどが必要か?何処にどんなオブリガートを入れるのか?他にどんなトラックがどのくらい必要かと言う、楽曲のギターの構成を決めてしまうのです。
 
Phantom of sorrow の場合、ギターは極力簡素にと言う基本理念wが有りますので、あまり多くのトラックは録音しません。
通常は、バッキングが左右に2本。オブリガートはバッキングに含めるので、コードワークとオブリガートは同時に弾くことが多い。
ギターソロは1本。曲によって稀にハモリパートを録音することがありますが、ライブで再現できないので、過去2曲くらいしかハモリパートは録ったことがありません。
他に、別トラックで用意したほうがミックスの時に楽になると思われるのは、イントロやエンディングのリフですね。
それと、メインテーマのリフ。
これは別トラックで録ったほうが後から編集が楽です。
 
纏めると…。
バッキング・トラック × 2
ギターソロ・トラック × 1(ハモリ無し)
リフ・トラック × 1(イントロ&アウトロ)
の計4本。
 
で、やっと具体的な録音の話。w
ギターリストは拘りますから…。w
 
スタジオ借りてアンプから鳴らして、マイクで拾うってのが理想ですが、先にも書いたとおり、極力予算をかけない為に、ココでhあシミュレーターを使用し、ラインで録音します。
シミュレーターの使い方は、各メーカーによって様々で、最近はマルチエフェクターがそのままアンプシミュとかになってて、大変便利です。
オレが愛用してるZOOMのG3なんかは、そのままPCに繋がりインターフェースとして利用できるので、非常に便利です。
 
なので先ずシミュレーターで音作りします。
ギターはベースと違って、ある程度音を作ってから録音した方が後からのミックスが楽になります。
ウチでは、ZOOMのG3と、BEHRINGERのV-Amp2を使ってます。
それぞれ特徴があるのでどっちが良いとかではなく、必要に応じてどちらかを選択する感じです。
モダンサウンドなら、V-Amp2。ビンテージライクなトーンならG3と使い分けてます。
特に、V-Amp2はクリーンでもディストーションでも、Hi-Fiな音がしますので、使いやすいです。
G3は古いマーシャルのような、ビンテージライクな音が得意みたいです。
 
接続は、G3なんかはそのままPCをにつながりますが、敢えてインターフェースにアナログで接続して使います。
この方が、PCに直接つなぐよりも適度に信号が劣化して、アナログチックな音になるからです。
むしろ、Hi-Fi感を失いたくないなら、直接繋いだほうが良いかもしれませんが、V-Amp2はPCに直接つながらない(V-Amp3は付属の専用インターフェースで直接繋げます)ので、こんな感じです。
 
ここまで出来たら後は録音です。
では、準備ができたらRECボタンを押して録音を開始して下さい。(^^)

■プロフィール
2005年:HMバンド「MARVERICK」にてCDデビューし、香港・ドイツ等の海外興行を成功させる。その後、地元札幌にて来札するの国内外の著名アーティストのOAやサポート・共演をこなし、ジャンルやスタイルに拘らない自由な活動を行う。 
2006年:女性ボーカルのPOPバンド「鈴音」の活動を通して、SHINJIと知り合う。 
2008年:ベースのSHINJIと共に「Phantom of sorrow」を結成。